この世の背景

主に、どうしようもないことを書いています。

豚の角煮を圧力鍋で作ってはいけない。

自分はめんどくさがり屋なので、基本的に料理をしない。週末など気が向いた時(肉々しいものが猛烈に食べたい時など)たまにする程度である。

 

で、男性には多いのかもしれないが、めったに料理しない割に、圧力鍋とか、保温して調理する鍋とか、そういうアイテムには滅法弱い。ついつい衝動買いしてしまい、妻にどこにおくのか、いつ使うのか、本当に必要なのか、などについて、こんこんと説教されることになる。自分としては「どっかに置いといて、いつか使えばいいじゃない」などと思うのだが、口に出すとその日が命日となりそうなので、到底言えない。

 

で、ずいぶん前に衝動買いした圧力鍋だが、これが上手くいかない。鶏肉は上手に仕上がる。ウインナー、野菜なども美味しく出来る(ポトフとか)。でも、豚肉、牛肉がどうにもこうにも美味しく仕上がらないのである。

 

その代表が、豚の角煮。某有名レシピサイトなんかにも圧力鍋を使った角煮のレシピは山ほどあって、いくつか作ってみた。しかしどれもこれも、柔らかいのだが、妙に脂っこいというか。

 

わかるだろうか、久しぶりに張り切って作った料理がおいしく無かったときの、あのがっかり感。妻に「まぁ美味しいんじゃないの?」などと気を遣われた時の、敗北感。背後に「勝手に買っといてその様かよ」という空気を読み取った(妄想した)ときの屈辱感。ぎぎぎぎぎぎ!もう二度と料理なんかしない!!

 

などと思っていたが、以下の情報を得て、全てを理解した。

 

豚の角煮のレシピ(作り方) | とろとろ・ためしてガッテン流

 

リンク先には「ダイエットでも美味しく食べた〜い!」などという、豚のたわごとが威勢よく掲げられているが、そこはどうでもいい。重要なのは

 

1.脂が抜けると美味しい

2.脂を抜くには長時間煮込むことが必要

 

の2点である。

 

おわかりだろうか。美味しい角煮を作るためには、「脂を抜くため」の長時間の煮込みが絶対必要なのである。圧力鍋を使用して短時間で柔らかくしたって脂は抜けないのである。「圧力鍋を使えば短時間で美味しい豚の角煮が出来ます!」なんて、全くの嘘っぱちなのである。

 

興奮し過ぎて、大文字を乱発してしまった。

 

善は急げということで、今日下茹でに4時間かけて角煮を作った。一晩おいて食べるのは明日なのだが、今つまみ食いしたら脂身がめちゃめちゃ美味しかった。なんだったのだ、これまでの失敗は。

 

というわけで、全世界の「角煮は圧力鍋」などという固定観念(?)を未だに持っている、時代遅れの愚か者どもに声を大にして言いたい。豚の角煮を圧力鍋で作るなと。