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この世の背景

主に、どうしようもないことを書いています。

ぶりっこの正体とは

自分は「ぶりっこ」が非常に嫌いであった。


自分以外の人間がどう思っているかは知らないが、自分の周囲の人間に「ぶりっこをどう思う?」と聞いてみると、9割の人間が「バールの様なものでめった打ちにしたい」と答え、残りの1割の人間は「バールの様なものでめった打ちにした(服役中)」という答えだったので、恐らくは全世界的に嫌われているのであろう。


しかし不思議である。何故「ぶりっこ」は全人類に親の仇のごとく嫌われているのだろうか。よく聞く答えの一つとして「男に媚びる態度が許せない」というものがあるが、自分はこの答えに長年疑問を抱いてきた。


あれは本当に媚びているのだろうか?


なぜなら、「媚びる」の意味をgoo辞書で調べてみると

1 他人に気に入られるような態度をとる。機嫌をとる。へつらう。「権力者に―・びる」「観客に―・びる演技」
2 女が男の気を引こうとしてなまめかしい態度や表情をする。「―・びるような目つき」

などとあるのに、ぶりっこしたところで大抵の人は気に入らないし、機嫌はむしろ悪くなる。注意は引けるかもしれないが、気は引けないし、決してなまめかしくなんかないのである。つまるところが、全く媚びになっていないのである。


しかし、ぶりっこは確かに、意中の男性を前にして発動される傾向がある様なので、媚びようという意識はあるのかもしれない。


つまり、媚びたいという意識はあるが、そのためにとる「ぶりっこ」という行動が効果のある媚び方ではない、ということか。であるなら「ぶりっこ」という行動様式を、どこから学んだのだ。どうしてその行動様式を選んだのだ。


自分はこの問いこそが、「人が何故ぶりっこを嫌うのか」という問いへの、答えではないかと思うのである。つまり人は、「ぶりっこ」という行動様式自体の不可解さと、何故その行動様式を選んだのかという不可解さに、イライラしているのである。


媚びたいのはわかる。しかし、だったら何故、一人称を自分の名前にする?なぜ語尾をのばす?なぜ無知を装う?なぜ頬を膨らませる?なぜ上目遣いをする?なぜ恐がりをアピールをする?なんで?なんで?なんでお前は無生物に話しかけるんだああぁぁぁあああ!!!!!


で、これからが本題である、ぶりっ子の正体について。自分は先日、この行動様式がどこ由来か、はっきりとわかったのである。


「ぶりっこ」とは、幼児の行動様式である。


ご存知だったろうか。自分は知らなかった。我が娘(2歳)の行動を見ていて気がついたのである。自分の娘は、一人称は自分の名前だし、甘えた時に語尾をのばすし、無知極まりないし、教えてもいないのに機嫌が悪いと頬を膨らませるし、まずい時などには上目遣いをするし、恐がりだし、無生物に話しかける(「信号さん青に変わって!」など)のである*1


あまりの可愛いさに毎日鼻血が吹き出ているのだが、これを成人女性が真似ると、とたんに腹立たしい「ぶりっこ」の出来上がりである。


そう、ぶりっこという行動様式は、単に幼児の真似事であったのだ。可愛い幼児の真似事をして、男性に媚を売ろうとしていただけなのである。ああ、理解出来た。それならわかる。自分たち成人男性が、よく女性に対して「おっぱい吸わせて欲しいでちゅー」と言ったり「オムツを替えて欲しいでちゅー」と言うのと何ら変わらないじゃないか。


ああ、長年のぶりっこへの苛立ちが、消えていく。ありがとう、我が娘よ。


人は理解出来ないものを前にすると、容易に敵対心や嫌悪感を覚え、目を逸らしたくなる。だが決して、逸らしてはいけない。目を逸らしさえしなければ、相手を理解し、和解する道が開けるかもしれないのだから。

*1:補足だが、自分の妻はぶりっこではない。というか、ちょっとはぶりっても良いと思う