この世の背景

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レンタルフレンドの良い点と、今後起こりそうな問題

平成26年5月30日の、報道ステーションで「レンタルフレンド」の特集を行っていた。

同番組のホームページによると

 

心の隙間を埋める“レンタルフレンド”

行きたいところがあるが、一緒に行く友だちがいない。会話は苦手だが、人との繋がりは感じたい。そんな希望を満たしてくれるのが“レンタルフレンド”と呼ばれるサービスだ。“女性だけの便利屋”クライアントパートナーズは、犯罪や性的なサービス以外ならどんな依頼も引き受ける。ここ数年、精神的な繋がりを求める依頼が増えているという。お金を払い一時の友だちを作る“レンタルフレンド”の現場を取材した。

 

 だそうで(日が経てば、内容がまとめられるっぽい)。

 

たしか番組内では、もてなさそうな若い(?)男性が8000円で1時間キャッチボールしたり、妻に先立たれた初老の男性が40000円くらいで1日一緒に出かけたりしていた。若めの女性と。

 

これは流行りそうだな、と思った。というのは、このレベルのコミュニケーションをとるサービスがあまりに乏しいからだ。

 

まず、風俗は問題外である。そもそも性的サービスを前提として働いている女性なので、コミュニケーション能力にも姿勢にも疑問がある(非難しているのではなく、求められる能力がそもそも違う)。サービスを受ける側も、「そういうサービスが可能」というだけで、心穏やかなコミュニケーションがとりにくい面がある。特に男性は。

 

キャバクラ、スナックも駄目。そもそも楽しむための場、という印象があるので話題の方向性が限られる。暗い話を延々とする客が、大事にされるとは思えない。おまけに楽しむためにはある程度のコミュニケーション能力が必要とされるわけで、「レンタルフレンドの使用を検討する人」との相性は最悪である(自分はキャバクラは無理やり連れて行かれた2~3回しか体験がないし、スナックは未経験なので、ここら辺は自信がない。が、現に自分は全く行く気が起きない)。

 

カウンセリングなんかもだめだ。カウンセラーならば、コミュニケーション能力にも、姿勢にも、話題の方向性にも問題ないとは思うが、場がとにかく最悪なのである。狭い部屋で他人と一対一で向き合うとか、なんの嫌がらせだよ。「無理に話さなくてもいい」なんて言われたって、その場で心臓発作を起こすぐらいのプレッシャーを感じるじゃあないか。相性によっては、前記2つよりはまぁ、ましかもしんないけど。

 

ところがである。

 

レンタルフレンドなら、例えばさっき例に出したキャッチボールとか、非言語的なコミュニケーションも許されるので、口下手な人間でもそれ程問題がない。どこか共に外出しての会話なら、カウンセリングルームやキャバクラの席の様な、「常に会話を!」的なプレッシャーもない。おまけに暗い会話だってやり放題。嫌われることもない。最高だよ、レンタルフレンド!!

 

でもまぁ問題点もある。

 

コミュニケーション商売の常ではあると思うのだけれど、利用者の恋愛感情が絡んでのトラブルが多いかもしれない。コミュニケーションの場がよりゆるく(「カウンセリングルーム」「キャバクラの店舗」などと比べて、プライベートとの境目があいまい)、かつより深い話をするだけに、他の商売よりもその傾向が強そうである。

 

あとは、利用者に元々コミュニケーション能力に難のある人間がいるのは間違いないので、フレンドの方にかなり能力がないと、満足感が得られずにクレームがつきやすいかもしれない。なにか資格が必要なわけでもないし。

 

それと、もし利用者が女性の場合の、男性フレンドの邪念ね。弱さをさらけ出す女性と性的関係を結ぶなんて、その気があれば赤子の手をひねるより簡単なわけだから。いや、邪念がなくても、向こうから関係を望む可能性もあるわけだから、きちんとした自制心を持ってないと、すぐにめんどくさいことになってしまうだろう。

 

そこら辺の対策が出来たら、いい商売になるだろうなー。

 

まぁ、楽な仕事とは到底言えなさそうだけども。自分はやりたくねえ。