この世の背景

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言葉のニュアンス

 

牛丼屋で「ごちそうさま」を言うことに関し、えらい誤解を受けている話 - 百合男子ときどき腐男子

 

を読んだ。なんせ今日は仕事が暇で死にそうである。暇は忙しいよりつらいなー。まぁそれはおいといて。

 

上の記事は

言い方は悪いが所得の低そうな人ほど、牛丼チェーン店で店員に「ごちそうさま」と言う(本来不必要なレベルの)礼儀正しさを備えているように思えるのは興味深い

 とツイートしたところ、各方面から叩かれた、というお話。本人は単に「所得低そうな人の方が挨拶してたな」って言いたかっただけとのこと。

まぁはっきり言っていかにも叩かれそうな文章だけど(全然悪いとは思わないけどね)、「なんで叩かれたのか、考えてもわからない」そうなので、死にそうに暇な自分が考えてみた。

 

根本は、やはり

(本来不必要なレベルの)礼儀正しさ

 という表現であろう。上記の筆者は

「本来不必要」というのは「やるな」ではなく「やらなきゃいけないわけじゃない」という意味なのです(義務付けられてなかったり高い必要性が求められていない以上「本来不必要」という表現で合っていますよね?)「マナーとして必要な場があるというのなら自分のためにもそれに従えばいいだけの話で。

と言っているが、「礼儀正しさ」は、元々「義務付けられてなかったり高い必要性が求められていないもの」である。だから、そこにわざわざ更に追加して「本来不必要」をつけるということは、これはよっぽど不必要なんだな、という印象を与えることになる。というより、はっきり言って「やるのはあまり好ましくない」「やらない方がいい」というニュアンスが出てくるのだ。

 

試しに、「礼儀正しい」に似たような存在(義務づけられてはいないが、あった方が好ましいに決まっている存在)の「親切」とか「きっちりした身なり」とか「清潔」とか「優しさ」に、「本来不必要なレベルの」をつけてみよう。

 

(本来不必要なレベルの)親切

(本来不必要なレベルの)きっちりとした身なり

(本来不必要なレベルの)清潔さ

(本来不必要なレベルの)優しさ

 

…これを見て「好ましいニュアンス」を感じる人は少数派だと思う。

個人的にはなんかぞっとした。怖いよう。

 

かつ、引用したツイートには、冒頭に「所得の低そうな人」なんていう、好ましくないニュアンスの言葉(個人的には他に適した言葉も無いと思うし、筆者に悪気も無いと思うのだが)が使われているので、「本来不必要なレベルの礼儀正しさ」がそれに引っ張られてさらに悪い印象になってしまっている。

 

というわけで、本人の意図は別にして、結果として「嫌な」「あまり好ましくない」ニュアンスあふれる文章になってしまっているので、そりゃ叩かれるよ。そういう雰囲気を乗り越えて、何が言いたいかを理解しようとしてくれる人は、ネット上でなくても貴重だし。

 

お、時間がつぶれた!

わーい。